夜尿と睡眠障害

膀胱にたまったおしっこが漏れる前に、目を覚ましてトイレに起きれば夜尿症にはなりません。
膀胱と脳の連携関係が成熟し、夜尿症が治癒する前のお子さんは、漏れる直前に排尿をする夢を見たり、おしっこがしたくてトイレに起きたり中途覚醒と呼びます)します。この連携関係が未熟であると、膀胱がおしっこで満たされても、眠りが浅くならず漏れてしまう訳です。眠りが深いので、朝起きるまで気づかないことが多いようです。
「この子はおねしょをしても平気で朝まで寝てるんですよ!」といった話をよく外来でお聞きしますが、お子さんは悪気があって、そうしている訳ではありませんので、怒らないであげてください。

子供

一度、何時寝て、何時起きているか睡眠日記をつけてみましょう。睡眠時間が長すぎたり、眠りの質が悪いかもしれません。夜尿睡眠覚醒リズム表(PDF)に夜尿量と早朝第1尿の量、夜尿に気づいた時間を記入して、外来にお持ち下さい。睡眠に異常がある場合で、必要があれば、当院睡眠外来へご紹介いたします。

その部分を治すお薬がないのが、現状ですが、三環系抗うつ薬(トフラニール、トリプタノール、アナフラニール)が脳と膀胱に作用するため、効果のある子供さんもいます。しかし、お薬をやめると約40%が再発をします。飲み方を間違えると、合併症が起こる可能性があります。
漢方薬の葛根湯に中途覚醒促進作用があるため、有効な患児もいます。
睡眠の質が悪く、長時間寝ている割には朝寝起きが悪く、ボーとしている患児には睡眠導入剤が有効なこともあります。
行動療法で用いる夜尿アラームを、3ヶ月ぐらい継続して使用すれば、夜間の膀胱容量が大きくなったり、中途覚醒をするようになるとの報告もあります。